旅の長者

先日のお話しです。私共の大きなミスでお客様のお迎え時間が、1時以上遅くなり、大変お待たせした上に、更に交通渋滞も重なり、3時間もご到着が遅れてしまう、というとんでもない事態が発生してしまいました。

どんなお叱りも覚悟の上でお待ち致しておりましたが、幹事さん始めどなた様も、一様に「いやいや待った待った」、とニコニコ笑い飛ばしてお出でになり、平謝りしながらも、失礼ながら少しほっとしてしまう私でした。

そして、ご宴会場でも重ねてお詫びする私に対して、同様に「色々あるよ」、と14名様が14名様ともに、ニコニコ。

おしまいにはチェックアウト時に、「来られて良かった、又来るよ」のお言葉まで頂きました。

そんな事件の良く日、新幹線の中でまたま読んだ旅雑誌のエッセイ。

作家が旅先で、夕飯のお店を探せども行く先々が満員で、その都度お店の人からお勧めのお店を紹介され転々とするうちに、最上の居酒屋で最高のおもてなしを受ける事となり、まるで貧しい男が一本の藁から善いこと積み重ねるうちに、長者になっていくお話し、「藁しべ長者」のようだと友が言った。

自分は「旅運」が良いのだ。それは旅先で予期せぬ出来事が起きても、それをむしろ楽しむ事ができるからだと思う。「旅の長者」になるには「面白がる精神」が必要だ。と結んでありました。

正に先日のお客様は、皆様間違いなく、この「旅の長者」でいらっしゃいました。そして、私共は、その「旅の長者」の皆様に救われました。

 

 

 

 

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